本文へスキップ
無料ではじめる
← 記事一覧

試合の記憶はどこまで頼れる?記憶研究とメモの残し方

3 分
試合の記憶はどこまで頼れる?記憶研究とメモの残し方
この記事の内容

「あの場面はよく覚えている」と思っていても、動画を見直すと順番が違うことがあります。試合後のメモは、そのときどう受け止めていたかを残す材料になります。早く書いたから必ず正しい、というわけではありません。

記憶研究から何を参考にできるのか。試合を忘れる速さを調べた研究とは区別して、3つの研究を見ていきます。

忘却曲線から、メモを書く期限は決められない

忘却曲線で知られるエビングハウスの実験を再現したのが、アムステルダム大学の Jaap Murre と Joeri Dros による2015年の研究です。PLOS ONE に掲載されました。

参加者は1人で、意味を持たない音節のリストを覚え、時間を置いて覚え直しました。調べたのは、初めて覚えたときに比べ、覚え直すのにかかる時間がどれだけ短くなったかです。初期に大きく低下する曲線を再現していますが、試合中の出来事や選手の記憶を測ったものではありません。

ここから「試合後1時間を過ぎると遅い」「火曜のスパーリングは週末までにこれだけ忘れる」とは言えません。思い出せるうちに書く、という実用上の提案です。実験から「何時までに書くべき」と決めることはできません。

自信があっても、記憶の内容は変わる

Jennifer Talarico と David Rubin は、2001年9月11日のニュースを知ったときの記憶と、日常の出来事の記憶を追跡しました。2003年の Psychological Science に掲載された研究では、最初に答えた内容と、あとから思い出して答えた内容がどれだけ一致するかを調べ、本人の自信なども比べています。

強い感情を伴う記憶でも、時間がたつと最初に答えた内容との食い違いが増えました。一方、鮮明さや正確さへの自信は保たれやすいという違いがありました。客観的な映像と照合して正誤を判定した研究ではなく、「最も自信のある記憶が最も間違っている」という意味でもありません。

試合のメモでも、見たことと解釈を分けておくと再確認しやすくなります。「後半に3回失点した気がする。回数は未確認」と書いておけば、あとから数を確かめられます。相手ごとに記録を残す方法にも、この余白が必要です。

読んだあと、いったん閉じてみる

Henry Roediger と Jeffrey Karpicke の2006年の実験は、学生が文章を学び、読み直す場合と自分で思い出す場合を比較しました。Psychological Science の報告では、2日後と1週間後のテストは思い出す練習をした方が良い成績でした。一方、5分後のテストでは読み直した方が良い成績でした。

競技のプレッシャー下で判断が良くなることや、一度読めば忘れなくなることを確かめた実験ではありません。それでも、相手についてのメモを読んだあとに閉じ、次に試したいことを自分のことばで思い出す方法は、試してみる価値のある練習案です。思い出せなかったところは、ページをもう一度開いて確認できます。

正確さを確かめられるメモにする

試合後は、無理のない時間に場面を残します。わからない点は空欄や「要確認」にし、動画やコーチの観察があれば照合します。再戦前には短い要点を読み、当日の相手が違う動きをしたら更新します。

OpponentBook は試合メモを相手別に整理できます。保存先は端末と接続した自分のクラウドで、AI を自分で実行したときは、必要な内容を送信して処理します。保存・暗号化・AI の説明を確認できます。道具を選ぶ前に、最近の一戦で「覚えていること」と「まだ確かめたいこと」を一つずつ書くところから始めても十分です。

あわせて読みたい

自分の対戦相手帳を始めてみませんか

ノートはまるごと、ずっと無料です。端末で始めて、あとから自分のクラウドを接続できます。

無料ではじめる